パナマハットの基礎知識2 パナマハットの編み方の種類
2018/03/13
- 帽子の知識
『 パナマハットの基礎知識1 パナマハットとは 』では、パナマハットとは何かについてご紹介いたしました。
しかしながら、一口にパナマハットといっても、色々なタイプがあるんです。
このタイプの違い、ざっくり言うと「編み方の違い」にあるんです!
というわけで、今回はパナマハットの編み方の種類とその特徴についてご説明いたします。
パナマハットの編み方の種類が分かれば、パナマハット選びが益々楽しくなりますよ♪
パナマハットの編み方は大きく分けて3種類に分けられます。
網代編み、石目編み、かぎ針編みです。その他にも、この3種類をアレンジした、透かし編み・飾り編み、柄編み、寄り合わせ編みといった編み方もあります。
編み方によって、パナマハットの印象やかぶり心地などが異なってきます。
それぞれの編み方の説明と特徴、またその編み方を用いているパナマハットをご紹介していきましょう。
目次
網代編み・Llano(リャノ)
トキヤ草を1本ずつ上下するのではなく、2本ずつタテ材を超えたり、潜ったりして編み上げられた編み方。Llano(リャノ)とも呼ぶブランドもあります。目が詰まっていて美しい光沢があり、しなやかな使い心地が特徴です。
繊維が細くなると、目が詰まったこの編み方で編む必要があります。なので、最高級とされるパナマハットは網代編みで作られています。
【網代編みの編み目の図】
V字が連続して見えるのが特徴です。
【網代編みの編み目の拡大写真】
繊維が細ければ細いほど目が詰まっています。艶があり美しい印象です。
網代編みのパナマハット
石目編み・Brisa(ブリーサ)
トキヤ草を1本ずつ交差させる編み方。Brisa(ブリーサ)とも呼ぶブランドもあります。目のつまりがそれ程きつくないので、風通しが良く、軽快なかぶり心地が特徴です。
【石目編みの編み目の図】
1本ずつ交差して見えるのが特徴です。
【石目編みの編み目の拡大写真】
網代編みと比較する目が粗くざっくりしています。より涼し気な印象です。
石目編みのパナマハット
かぎ針編み・Medio Punto(メディオプント)
太めの素材をかぎ針で編み上げる手法。Medio Punto(メディオプント)と呼ぶブランドもあります。ざっくりとした編み目でカジュアルな印象。ずっしりとした重量感があります。
【かぎ針編みの編み目の拡大写真】
より目が粗くカジュアルな印象です。
かぎ針編みのパナマハット
その他、3種類をアレンジする編み方
透かし編み、飾り編み
穴あき模様を施した編み方。通気性が高く、かぶり心地はもちろん、見た目にも涼し気な印象があるのが特徴。
【透かし編み、飾り編みの拡大写真】
透かし模様は、穴の大きさ、デザインなど様々です。
透かし編み・飾り編みのパナマハット
縒り合わせ編み
素材を寄りながら、石目編みを施す手法。Torcido(トルスィド)と呼ぶブランドもあります。 石目編みよりさらにざっくりと編みこまれ、涼し気な印象。素材を縒っているため、はりのある手触りで重量感があります。
【縒り合わせ編みの拡大写真】
2色の繊維を縒り合わせて編むことにより、色が混ざり合って独特の見え方になっています。
縒り合わせ編みのパナマハット
柄編み
何色かの先染めした素材を編み込み、柄にする方法。チェック柄やグラデーション柄、ドット柄など個性的なパナマハットに仕上がります。
【柄編み編みの拡大写真】
4色の繊維を使ってチェック柄に編み込んでいます。職人が一つ一つ柄を編みこんでいく為、柄の出方が少しずつ異なり同じ商品は一つとしてありません。
柄編みのパナマハット
パナマハットの編み方の種類とその特徴をご紹介しました。パナマハットのご購入をお考えの方の参考になれば幸いです。
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