小さい!入らない!帽子サイズは大きくできるか?
2021/11/19
- 帽子コラム
カジュアルな洋服などの場合、S・M・L・XLなど、わりとざっくりとしたサイズ表示でアイテムを選ぶことにあまり抵抗を感じませんが、こと帽子となると、かぶり心地や着用感には個人差もあり、微妙な「大きい・小さい」が気になってきますよね。
そこで今回は、帽子サイズに関する疑問について、「サイズを小さく調整する方法」をご紹介するとともに、さらにはそもそも「帽子サイズ大きくする方法はあるのか?」という問題について考えてみたいと思います。
自分に「ベストサイズ」の帽子を見つけるコツは?
- 自分の頭囲サイズを把握する
- 「中心高さ」などフィット感を生む要素にも注目する
頭まわりの長さは一人ひとり異なります。それにより最適な帽子サイズも変わってきます。
帽子サイズが大きすぎると、ぶかぶかして安定感がなくなります。逆にサイズが小さすぎるものを無理にかぶると、頭が締め付けられ、体調にも悪影響を与えかねません。
そこで、まずはメジャー等を使って、ご自身の頭囲サイズを少なくとも0.5cm刻みで計測することが重要です。これにより、目安となる帽子サイズを把握することができます。
「帽子サイズについて」「頭囲測定専用メジャー」
頭囲以外の要素では、帽子の「中心高さ」などが、かぶり心地に影響を与えます。中心高さが長く深いほど、帽子内側に空間が生まれ、頭が収まりやすくフィット感が高まります。
例えば、中折れハットの場合、一般的にはクラウントップの形状により、以下のような順番で、帽子内側に確保される空間が大きくなっていきます。
センタークリース型 < クラシック型・ティアドロップ型(「戻り」のないもの) < ティアドロップ型(「戻り」のあるもの)・ダイヤモンド型
帽子が小さい・入らないと感じる方は、頭囲などの帽子サイズの基準とともに、このような要素も意識して帽子選びをすると、ご自身にとって「ちょうどいいサイズ」に近づきやすくなります。
定番の方法は2つ!帽子をやや小さく調整する方法
さて、上で紹介したような考え方で、ご自身の「ベストサイズ」を知った上で、それでも手にした帽子が微妙に大きいと感じる場合、サイズを小さめに調整する方法があります。
- 「サイズ調整テープ」「汗止め消臭・制菌ライナー」を使う
- 「スベリ絞りアジャスター」付きの帽子を選ぶ
中折れハットのようなスベリ(帽子内側の額の当たる部分の布)が付いている帽子であれば、「サイズ調整テープ」による頭囲サイズの微調整が可能です。
「サイズ調整テープ」は片側が接着面になっていて、スベリの裏側に貼ることで、60cmの長さのテープなら1cmほど帽子サイズを小さくすることができます。
また「汗止め消臭・制菌ライナー」は、通常は汗染みや皮脂、化粧品や整髪料などの汚れから帽子を守るものになりますが、スベリの表側に貼るものであるため、その厚みの分、帽子サイズを小さめに調整する効果があります。
帽子サイズ調整テープ
帽子用汗止め消臭・制菌ライナー(ロング)
日本製の帽子を中心に、「スベリ絞りアジャスター」付きの帽子があります。これは、スベリの裏側に備えられたマジックテープ式のアジャスターで、帽子サイズを約1~1.5cm小さくできるものです。
またこの他にも、ベースボールキャップに多く見られる「バックアジャスター」、ハンチングの種類名にもなっている「サイドフリー」など、サイズ調整可能な帽子が存在しています。
こうしたアジャスター付きの帽子は、商品の詳細検索から選ぶことができます。
商品詳細検索はこちらからご覧いただけます。
無理な使用は厳禁!ほんの気持ち大きめにする裏技?
さて最後に、そもそも「帽子サイズを大きくする方法はあるのか?」という問題ですが、結論から言ってしまうと「さほど大きくすることはできない」ということになります。
本気のサイズ直しで大きくするとすれば、修理という形で専門業者に依頼することになりますが、それにしても大きくするサイズ直しとなると、生地の調達の問題等も出てきます。
やはり帽子は、まず自分のベストサイズを把握し、そのサイズを中心に帽子屋さんなどで試着してみて、やや大きければ小さめに調整してかぶるというのが前提になります。
ただ、使われている生地の特性として、汗や雨に濡れて乾いた時、ウォッシャブルの帽子を洗濯して乾かした時、シーズンオフで保管している時などに、縮んだり、型崩れしてしまうことがあります。
こうした場合の対策グッズとして、「ハットストレッチャー」というものが存在しています。帽子の内側に差し入れて軸をまわすことで、帽子の頭周りを突っ張らせるような器具です。これは、帽子サイズを広げる手段として、効果を期待できるでしょうか?
これを使用することで、場合によっては、ほんのわずかだけフィット感が良くなったと感じられるケースがありますが、あくまでも本来の使い方は、帽子保管時の縮み・型崩れ防止です。
帽子サイズを広げる意図で、「ハットストレッチャー」で帽子の内側を伸ばし過ぎると、帽体自体が破損してしまう恐れもあるため、ご使用はご自身の責任の範囲内でお願いしています。
Hat Stretcher Small(ハットストレッチャー スモール)
Hat Stretcher Large(ハットストレッチャー ラージ)
Hat Stretcher 4way(ハットストレッチャー 4way)