小説・漫画・映画・音楽 人気作品に登場する麦わら帽子
2023/07/31
- 帽子コラム
麦わら帽子・ストローハット(英語では「straw hat」)が登場する作品といえば、どんなものを連想しますか?
近年では、シンガーソングライター・あいみょんの曲「マリーゴールド」を思い浮かべる方が多いかもしれませんね。
「麦わらの帽子の君が 揺れたマリーゴールドに似てる」(作詞・作曲:あいみょん)
では、他にはどんな作品があるのでしょうか? 今回は、小説、漫画、映画、音楽など、人気のエンタメ作品に登場する麦わら帽子(ストローハット)についてまとめてみました。
映画・ドラマで何度も映像化された小説「人間の証明」
先日(2023年7月24日)、小説家・作家の森村誠一さんが亡くなられました。
そんな流行作家・森村誠一さんの代表作といえば、映画化・テレビドラマ化もされた推理小説「人間の証明」です。
作中に引用され、事件の謎を解く重要な手がかりになるのが、大正から昭和期にかけて活躍した詩人・西條八十(さいじょうやそ)の一篇の詩です。
有名なのは、映画版「人間の証明」のキャッチコピーにも使われた、冒頭のこの一文。
「母さん、僕のあの帽子、どうしたでせうね?」(キャッチコピーは「どうしたでしょうね」)
そして、この一文に続いて、
「ええ、夏碓氷(うすい)から霧積(きりづみ)へ行くみちで、渓谷(けいこく)へ落としたあの麦稈(むぎわら)帽子ですよ」
という表現が出てくるため、西條八十が描写したこの「帽子」は、いわゆる麦わら帽子(ストローハット)だったということが分かります。
洋の東西、ジャンル種類を問わず、様々な作品に登場
そんな麦わら帽子(ストローハット)には、やはり夏のイメージが強くあります。
また田舎や地方の田園風景、自然豊かなロケーションとも結び付けられるため、避暑地や海山などのリゾート地、湖畔など水辺の景色を連想する方も多いでしょう。
また若々しさ、素朴さ、純真さのシンボル、農作業やガーデニングを象徴するアイテムと捉えられる傾向もあり、主人公をはじめとする作品の登場人物がかぶっていたり、各キャラクターのイメージ付けの小道具としてもよく使われます。
例えば、カナダの小説家・モンゴメリの作品「赤毛のアン」のアン・シャーリー。アニメ化、映像化されたものを見ると、アンはカンカン帽タイプの麦わら帽子(ストローハット)をかぶっていることが多いようです。
また、アメリカの小説家マーク・トウェインの作品「トム・ソーヤー」シリーズの主人公“トム”ことトマス・ソーヤーも麦わら帽子(ストローハット)のイメージがあります。
日本の人気作品では、矢口高雄さんのマンガ「釣りキチ三平」の三平三平(みひらさんぺい)、尾田栄一郎さんのマンガ「ONE PIECE」(ワンピース)のモンキー・D・ルフィなどが、麦わら帽子(ストローハット)を身に着けています。
本来の意味での麦わら帽子はレアになりつつある!?
麦わら帽子(ストローハット)とは、元々は文字通り、麦わら(=麦藁、麦の藁)を素材とする帽子のみを指していました。
しかし現在では、麦わら以外の天然繊維、化学繊維、紙繊維(ペーパー)などを素材とするものであっても、形状や質感を麦わら帽子に寄せて作られた帽子全般を、麦わら帽子(ストローハット)として捉えるのが一般的になっています。
メンズにもレディースにもおすすめの、様々な素材を用いた、多彩でおしゃれなストローハットを、ぜひチェックしてみてください。夏らしいコーディネートに合わせて楽しめます。
また、昔ながらの麦わら素材を用いた、流行りに左右されない伝統的な麦わら帽子を手に入れたい方には、
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