オシャレに差が出るポイント!
似合う帽子のかぶり方
「帽子をかぶる際にどんな格好をすればいいの?」 これも、よく聞かれる質問です。
ルーツをさかのぼれば、帽子は地位や職業に応じたアイテムでしたが、現代においては個人の好みに応じて自由にかぶれるアイテムになっています。
つまり、帽子のかぶり方に「正解」「不正解」というのはないのです。
まずは基本的なかぶり方やマナーを押さえた上で、色合わせや季節感などコーデの基本を意識して、あなたらしいオシャレを楽しんでみてください。
帽子種類別の基本的なかぶり方
まずは全ての帽子種類に共通の被り方の基本です。帽子をかぶる時は、帽子の中心と顔の中心がずれないように、帽子を額に当ててから後頭部を収めるようにしてかぶります。
そうすることで所作が美しく、格好よくかぶることができます。反対に脱ぐ時も、前から後ろに帽子をとるようにすると、髪型が崩れずクールな仕草となります。
中折れハット(中折れ帽)のかぶり方
パナマハット、フェルトハット、布帛ソフトハットといった中折れタイプの帽子は、ブリムをまっすぐ水平に、眉毛の上1cmあたりの深さでかぶるのが基本の被り方になります。
この被り方の基本を押さえた上で、さらに鏡を見ながら様々なアレンジに挑戦してみましょう。
前下がりでかぶれば顔にブリム(つば)の影がかかり、渋くクールな印象になります。次に左右どちらかに傾けます。人間の顔は左右非対称なので、ピタッとハマるポジションが見つかります。
前をあげてかぶる、いわゆる「あみだかぶり」は、幼く可愛らしい印象になるため、女性や子供にはおすすめですが、大人の男性には不向きかもしれません。
被り方を変えればシルエットも変化し、がらっと表情が変わり、こなれた感じが出てきます。自分に似合うかぶり方を探してみてください。
ベースボールキャップのかぶり方
ベースボールキャップ(野球帽)は特に被り方の難しい帽子ではありませんが、まずは基本を押さえましょう。
帽子内側の前方のスベリに額を当てて、前からかぶっていきます。スベリに額に当てたまま、クラウン(頭頂部)をおろして後頭部をしっかり収めてかぶります。
一度、頭をクラウンにしっかり収めてから、両手で前後左右、全体のバランスを整えるとかぶりやすいでしょう。
中折れハットと同様に、バイザー(つば)と後方部分がまっすぐ水平になるようにかぶるのが基本です。
バイザーを下げて深めにかぶると渋い印象に、バイザーを上げて浅くかぶることで若々しい印象になります。
ややイレギュラーな被り方としては、ストリート・ファッションがお好きな方なら後ろかぶり、女性の方なら前髪を出した斜めにかぶりもおすすめです。
ただ大人の男性であれば、やはり前髪を入れるスッキリとした被り方を基本と考えるようにしてください。
ハンチングのかぶり方
カジュアルキャップの代表格であるハンチングの定番の被り方は、バイザー(つば)を前にしてシンプルにかぶる方法です。基本はベースボールキャップと同じです。
帽子内側の前方のスベリに額を当てて、前からかぶっていきます。スベリに額に当てたまま、クラウン(頭頂部)をおろして後頭部をしっかり収めてかぶります。
一度、頭をクラウンにしっかり収めてから、両手で前後左右、全体のバランスを整えるとかぶりやすいでしょう。
中折れハットと同様に、バイザー(つば)と後方部分がまっすぐ水平になるようにかぶるのが基本です。まっすぐかぶると男性的になります。
女性の方であれば、左右のどちらかに少しだけ斜めにしてかぶるスタイルもあります。斜めにすることで、顔を細く見せることができます。
他にも、ベレー帽のように横向きにかぶったり、前髪を出してかぶることで雰囲気がグンと変わります。
キャスケットのかぶり方
キャスケットの被り方も、基本はベースボールキャップやハンチングと同じです。
帽子内側の前方のスベリに額を当てて、前からかぶっていきます。スベリに額に当てたまま、クラウン(頭頂部)をおろして後頭部をしっかり収めてかぶります。
一度、頭をクラウンにしっかり収めてから、両手で前後左右、全体のバランスを整えるとかぶりやすいでしょう。
一番シンプルなのが、中折れハットなどと同様の、まっすぐ水平な被り方です。男性をはじめ、短髪の方に向いています。
斜めにかぶればカジュアルな雰囲気に変わります。簡単にラフな印象にできます。
男性は目深にかぶるのを基本と考えてください。女性なら前髪を出して、バイザー(つば)を上げてかぶるスタイルも、かわいらしさを演出できます。
タイプにも寄りますが、クラウン部分がソフトでボリュームがあるキャスケットの場合、トップをつまんで後方や左右どちらかにボリュームを出すことでオシャレな印象になります。
ベレー帽のかぶり方
ベレー帽の被り方の基本は、「前髪を収める」ことと、「斜めにかぶる」こと。
前髪を入れて深めにかぶった後、後ろ方向に引っ張るようにずらし、左右どちらかに斜めにかぶるとこなれた感じを演出することができます。
大人の男性であれば、しっかり前髪を入れた被り方をお勧めします。前髪が出ていると、フェミニンな印象になりすぎます。
ベレー帽の中に前髪を入れておでこを出すことで、男らしい着こなしになります。横の髪も適度に帽子の中に入れて、外に出す量を調整すると、カッコよく決まります。
また左右対称だとキノコのような印象になってしまいますので、斜めにズラしてかぶるのがおすすめです。
ズラした際、片方の耳の半分または全体を覆うようにしてかぶると、ベレー帽のシルエットがスッキリと出せます。
かぶった後に左右どちらかにトップを倒してボリュームを持っていくことが多いですが、あえて後ろに持っていき、あみだかぶりをすればニット帽のようなスタイルで楽しめます。
押さえておきたい帽子のマナー
帽子に関するマナーについては、よく議論が巻き起こります。それは、求められるマナーが時代によって変遷し、それぞれの生活環境や習慣の違いによっても異なってくるためです。
帽子という文化のルーツから考えれば、「屋内に入ったら脱ぐ」が基本のエチケット。
その基本をしっかり押さえた上で、シチュエーションによりケースバイケースで許容される範囲を考えてみましょう。
帽子を被ったままでよいケース
まず、建物の外=屋外にいるときは、もちろん帽子を着用してOK。「屋内に入ったら脱ぐ」が、伝統的な帽子の被り方の基本ルールになるからです。
この場合、気になってくるのは、屋内にある公共スペースではないでしょうか? 例えば、駅や空港といった建物内の空間、公共交通機関の中、ホテルのロビー、雑居ビル内の廊下やエレベーターなど。
欧米においては、エレベーターの中も、一般的に「屋内・室内」と見なされる傾向にあり、帽子を脱ぐのが礼儀という考え方もあるようですが、現代の日本においてそこまで厳密に実践している人は極めて稀でしょう。
したがって、上記のようなパブリック感が強い公共スペースであれば、屋内であっても原則として、帽子の着用が許されるものと考えられます。
帽子を脱ぐべきケース
次に帽子を脱ぐべきシチュエーションと考えられるのは、主に2つ。「相手への敬意を示す場面」と「実用的な理由がある場面」です。
「相手への敬意を示す場面」として代表的なのは、相手先の住居や会社などを訪問する際。建物に入る前にコートやマフラーを脱いでおくことは、社会人としての基本的なマナーとして多くの方がご存じかと思います。
帽子の場合も、コートやマフラーと同様です。相手先を訪問する際には、特段の事情がない限り、訪問前に帽子を脱ぐようにしましょう。
また、冠婚葬祭や国歌斉唱といったセレモニー、神社・寺院・教会などを訪ねる際も、「敬意を示す場面」であるため、状況に応じて脱帽すべきと考えられます。
もう1つは、「実用的な理由がある場面」です。
例えば、劇場や映画館などで作品を鑑賞する場合、スポーツ競技場で試合を観戦する場合、また写真撮影を行う場合など。これらは単に、帽子のツバによって人の視界を邪魔し、不快感を与えてしまうことを避けるという実利的な理由によるものです。
男女の帽子マナーの違いと食事の場面
ここまでご紹介してきた帽子の被り方のルールは、主に男性を対象としたものです。上記の「脱ぐべきケース」に関しても、女性の場合には例外があります。
女性は、屋内・室内であっても、原則として帽子を着用してよいとされています。人と挨拶する際や、国歌斉唱の際でさえ帽子をかぶったままでよいといわれています。
こうした女性特有の帽子のマナーは、中世ヨーロッパのキリスト教の教会において、女性にベールか帽子で頭を覆うことが義務づけられていたことに由来するという説があります。
むしろ帽子を脱がないことが、女性にとっての義務だったというのです。男女の帽子マナーの違いには、こうした歴史的な経緯が色濃く影響しているようです。
男性の場合には脱ぐことが基本とされる食事の場でも、女性の場合は帽子をかぶったままでもよいとされています。
近年、若干の動きが見られるのが、この食事の場面での帽子マナー。男女を問わず、食事の際に帽子をかぶったままでよいかどうかは、議論になるところです。年代が上がるほど、帽子をかぶったまま食事をとることに否定的な意見が多くなる傾向があります。
ファミレス、カフェ、フードコートなどカジュアルな食事の場面ならかぶったまま、フォーマルなレストラン、靴を脱いで上がる和風の店なら脱ぐなど、臨機応変な対応をしている人もいるようです。
いずれにしても、相手や周囲の人間を不快にさせないことがエチケットの基本。伝統のルールをしっかり押さえた上で、TPOに応じた帽子のオシャレを楽しむようにしましょう。
コーディネートでかぶり方をマスター
帽子の素敵なかぶり方をマスターすることは、上手な帽子の取り入れ方を知ること。そんな帽子を取り入れたコーディネートを考える上で、とても重要なポイントとなるのが、「季節感」と「色合わせ」です。
まず「季節感」についてですが、春夏にはパナマハットやリネン素材のハンチングなどを、秋冬にはフェルトハットやツイード素材のハンチング、ベレー帽などを合わせてみてください。帽子で季節感を加えるだけで、いつものコーディネートが段違いにオシャレになります。
次に「色合わせ」ですが、全身を2色か3色でまとめることを心がけてください。すっきりとした印象のコーディネートとなります。靴、ボトムス、トップス、上着、ネクタイ・・・など、全身のコーディネートの中の1色を帽子のカラーと合わせれば、簡単にオシャレな統一感を演出できます。
帽子のかぶり方・取り入れ方に慣れてきたら、帽子以外のファッションの色味を統一し、帽子のカラーをアクセントとするコーディネートを試してみるのもおすすめです。
中折れハット(中折れ帽)のかぶり方とコーディネート
いつものスーツスタイルに、秋冬用のフェルトハットを合わせたコーディネートです。帽子を取り入れることで、上品な雰囲気にまとまります。被り方のポイントとして、上でご紹介した「色合わせ」が意識されているのが分かります。コート、ネクタイ、帽子を同系統のカラーで揃えることで、全身を好バランスに仕上げています。気温や気象条件などによりコートを脱いだ際にも、ネクタイと帽子が呼応しているので、オシャレ感はずっと持続します。
「休日の私服に自信がない」「クールビズが上手くいかない」 普段の仕事着としてスーツを着慣れた男性にとっては、ノーネクタイのコーディネートというだけで、ちょっと苦手意識を抱いてしまうのではないでしょうか? ネクタイがないことでコーディネートのおさまりが悪いなと感じる時に、中折れハットは便利なアイテム。シャツやジャケットの色を拾って帽子のカラーと合わせれば、カジュアルに傾きすぎない大人のOFFスタイルが完成します。
パナマハットのかぶり方とコーディネート
暑さに負けて、ついだらしない雰囲気になりがちな夏の装いにこそ、帽子を1点取り入れることで、上品で引き締まった印象をプラス。中でも夏の帽子の定番といえば、天然のトキヤ草(パナマ草)を用いたパナマハットです。軽く、柔らかく、汗にも強い。ホワイトやナチュラルの帽体に、ブラックのリボンという組み合わせが定番ですが、カラーリングされたアイテムやカラーリボン、特殊な編み方のものを選択して遊び心を求めるのもいいでしょう。
帽子の被り方に決まったルールはないとはいえ、「季節感」を意識することは大事です。夏の定番・パナマハットを取り入れたコーディネートなら、まずは薄手の白っぽいシャツやモノトーンのシャツが基本。ジャケットなどの上着を合わせるなら、コットン(綿)・リネン(麻)など、爽やかな素材や質感のものを。見るからに涼やかなアイテムをパナマハットと組み合わせれば、必ずしも帽体のカラーと合わせなくても、夏らしいオシャレな印象に。
布帛(ふはく)ハットのかぶり方とコーディネート
キレイめのスーツから、気軽なカジュアルまで、幅広く対応できるのが布帛ハットの特徴です。写真は、ややフェルトハットに近い質感の布帛ハットを取り入れたコーディネート。グレーの落ち着いたチェック柄のベストや、首元のドット柄のスカーフにキレイめスタイルの香りを残して、上品な雰囲気にまとめられています。布帛ハットは、ここからグンとカジュアル寄りの服装に合わせてもハマる、守備範囲の広さが魅力。普段使いにぴったりです。
レザー調の質感を再現した布帛ハットを取り入れたコーディネートです。本物レザーほどの厚ぼったさはなく、むしろ軽快さが感じられるフェイクレザーの布帛ハットは、季節を幅広く横断した被り方が期待できます。写真は、やや生成りのボタンダウンシャツにツイードのジャケットを合わせて、秋口くらいをイメージしたコーディネートに仕上がっています。組み合わせによっては春先まで楽しめ、キレイめスーツスタイルとの相性もいいでしょう。
チロリアンハットのかぶり方とコーディネート
ロープ状のリボンが特徴的なチロリアンハットは、アルプス山脈チロル地方の民族衣装に端を発する帽子で、現在では登山用のアイテムとしても認知されています。そのため同じフェルトハットの中でも、一般的な中折れスタイルのハットと比較して、ややカジュアル寄りの被り方をすると力を発揮します。写真は、シンプルなジャンパースタイルのジャケットにチロリアンハットという組み合わせ。ロープ状リボンというさりげない個性が利いています。
普段使いの服装にも気軽に取り入れやすいチロリアンハットですが、コーディネートにちょっとした華やかさが欲しいと思ったら、小物を合わせてみるという手があります。写真は、ハットと同系統のグレーのストールを合わせています。ここでもポイントとなるのは、「色合わせ」。帽子とストールが互いに色を拾い合い、ブラックのジャンパースタイルのジャケットとの間を上手につないでいます。お好きな色のマフラーを合わせるのもいいでしょう。
ハンチングのかぶり方とコーディネート
取り入れやすさという観点からいえば、ベースボールキャップに次ぐ存在ともいえる、ハンチング。カッコいいかぶり方のポイントは、キレイめカジュアルに寄せるか、ラフめカジュアルに寄せるか、です。写真は、本物レザーで高級感のあるハンチングということで、ジャケットを合わせてキレイめカジュアルに仕上げたコーディネートになります。カラーに特徴があるハンチングなので、落ち着いた色味の装いに合わせてワンポイント的に見せています。
ラフめの普段着にも合わせやすいのがハンチングです。被り方は、まさに自由。「色合わせ」と「季節感」というポイントを押さえた上で、色々な組み合わせを試してみてください。写真のような、パッチワークデザインのハンチングや、柄デザインのハンチングであれば、モノトーンのトップスに合わせると映えるでしょう。またコットン、リネンなら春夏らしい、ウールツイードや裏地起毛の仕様なら秋冬らしい素材のトップスと、組み合わせましょう。
ボーラーハットのかぶり方とコーディネート
トップハット(シルクハット)、ホンブルグハットほどではないですが、それに次いでフォーマル感のあるボーラーハットということで、写真はきっちり感のあるスーツスタイルに合わせたコーディネートになっています。いつものスーツにボーラーハットを1点加えれば、紳士のスタイルが完成。全体の色数を減らすほどにフォーマル寄りに、色数を増やすほどにカジュアル寄りになります。蝶ネクタイやポケットチーフで個性を出すのも良いでしょう。
上流階級の乗馬用の帽子にルーツをもつボーラーハットですが、近年ではオシャレに敏感な芸能人などを中心に、カジュアルにも取り入れようという動きが見られます。独特の丸みを帯びたユーモラスなフォルムから女性の支持が高いことも特徴。ボーラーだからといって、フォーマルやスーツにこだわる必要はありません。写真は、ノーネクタイでカジュアル寄りに仕上げたコーディネート。ボーラーには、普段着をオシャレに仕上げる効果もあります。
ベレー帽のかぶり方とコーディネート
ベレー帽といえば、ピカソ、ロダンといった芸術家、日本では手塚治虫、藤子・F・不二雄などの漫画家が愛用したことから、知的でアーティスティックなイメージがあります。被り方のポイントもそのイメージ通り。リラックス度の高いカジュアルスタイルに合わせるのが基本になります。写真は、ソフトな質感のネイビーのニットに、同じくネイビー系のチェック柄のマフラー、そして明るめグレーのベレー帽を小粋に合わせたコーディネートです。
ベレー帽には、そんな知的でアーティスティックなイメージとは対照的に、アーミーベレーと呼ばれる種類を中心に、世界各国の軍隊の制服に採用されているという側面があります。そのため実は、ミリタリー風のファッションとの相性がいいという特徴があるのです。写真は、ミリタリーテイストを感じさせるブラウンのレザー素材のジャケットに、ブラックのベレー帽を合わせたコーディネート。男性なら、前髪をしっかり収めることがポイントです。
ミニコラム
良い帽子は、男性が所有できる衣類の中で、最も汎用性の高いアイテムです。帽子を被るだけで見た目の印象がガラッと変化を遂げ、様々なファッション・スタイルを楽しむことができます。
ここでは、より帽子を楽しむための、帽子を被る際に少し役立つミニコラムをお届けします。
帽子の楽しみ方
少し被っただけで似合わないと決めつけず、被る位置や深さ、角度を色々とお試しください。被り方を変えればシルエットも変化し、がらっと表情が変わり、こなれた感じが出てきます。
カジュアルハットなどブリム(つば)のある帽子は、ブリム(つば)の上げ下げだけで、まるで違う帽子のように見えます。ブリム(つば)を横にずらして被ったり、帽子全体を左右斜めや前後斜めに被ったりと、被り方に工夫を加える事で、一つの帽子で多彩な変化を演出できます。
その日の気分やお出かけ先の雰囲気に合わせて、色々お楽しみください。
なお、ハットを被ったり位置を調整される際は、ツバを持って行うことをおすすめします。クラウン(帽子の天井部)は型が崩れやすく、帽子の痛みもほとんどのケースでクラウンから進行します。特にパナマハットやストローハットは、「クラウンは絶対に触らない」といった、少々大げさな気持ちで扱っていただきますと、長持ちします。
パナマハットを被る時のワンポイント
パナマハットは、「通常の帽子よりも斜め前に気持ち浅くかぶる」(眉毛の少し上から、前頭部の上に乗せるようなイメージで斜めにかぶる)ことを想定してデザインされています。
正面から見て、ちょっと顎を上げて目線がはっきり見える程度に、目深にかぶっているイメージです。目深と言っても、実際はあまり深くかぶらず、斜め前にかぶることで目深に見えます。このかぶり方をすることによって、 面長の方でも似合うスタイルを維持することができます。
真上から深くかぶると、クラウン(帽子の天井部)を痛めますし、後頭部にかけて乗せるようにかぶると、お顔に対して帽子が小さく見えてしまいます。
ベレー帽を被る時のワンポイント
ベレー帽の被り方に特に決まりはありませんが、アーミー・ベレーの場合は、斜めに被って左右どちらか一方を立て、反対側に布を垂らすスタイルが多く見られます。また、フランスやスペインでは向かって左側を立て、イギリスでは向かって右側を立てる場合が多いとされています。
このアーミー・ベレーの被り方を受け、バスク・ベレーもどちらか一方を下げるスタイルが広く普及しています。
基本的な被り方としては、ただ頭に乗せるのではなく、左右どちらか斜めに被るとこなれた感じを演出することができます。
左右前後、好みの形に傾けて、あなたに似合う被り方をお探しください。